モラハラ夫・妻は、なぜ離婚に応じないのか(モラハラ夫・妻の特徴)

1 離婚を切り出されたモラハラ夫・妻は、離婚に応じないことが多い


モラハラを受けている人は、モラハラ夫・妻の言動によって苦しめられ続け、遂には離婚を決意します。

そして、意を決して、モラハラ夫・妻に対して「離婚したい」と伝えます。

「離婚したい」と言われたモラハラ夫・妻は、「たしかにあなたを苦しめ続けたから、離婚は仕方ない」となるかと思うと、残念ながら、そうでないことがほとんどです。

モラハラ夫・妻にとっては、配偶者から「離婚したい」と言われることは、青天の霹靂であることが多いのです。

当事務所が依頼を受けたモラハラのケースのうち、7割以上のケースで、モラハラ夫・妻は、最初、「離婚に応じない」と回答してきます。

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2 一方が離婚したいほど苦しんでいるのに、他方は離婚したいとは考えていないというギャップが問題


モラハラでは、一方が離婚したいほど苦しんでいるのに、他方は、離婚したいとは考えていない場合が多いのです。

このギャップに、大きな問題があります。

普通の夫婦や男女関係では、そういうことはあまりないと思います。

一方が別れたいほど嫌だと思っていれば、関係も悪化し、相手もそのことに気付いているのが普通ですから、一方が別れを切り出したのに対し、相手が別れを考えていないということは、あまりないと思います。

すぐには別れを受け入れなくても、相手が本気だとわかれば、別れを受け入れることが多いと思います。

そのようにして、多くの夫婦、カップルが、日々、別れていると思います。

ところが、モラハラでは、そうはならず、モラハラを受けている人と、モラハラをする人の感じ方に、大きなギャップがあるのです。

ここに、問題があるのです。

3 なぜギャップが生じるか~モラハラ夫・妻はなぜ離婚したいと考えないのか


なぜモラハラ夫・妻は離婚したいと考えず、このようなギャップが生じるのでしょうか。

これは、他の記事でも指摘していますが、モラハラを受けている人は、客観的には悪いことをしておらず、モラハラ夫・妻は、自分の中のコンプレックスやストレスが原因でひどい言動をしているだけだからです。

モラハラを受けている人は、客観的には悪いことをしていないので、モラハラ夫・妻には、離婚する理由がないのです。

モラハラを受けている人が悪いことをしていないから、モラハラ夫・妻には、「悪いことをしたから、こらしめる」という認識がなく、苦しめている自覚がないのです。

単に、自分の中のストレスを発散しているだけなので、苦しめている自覚がないのです。

そのため、ひどい言動をあまり覚えていないという人もおり、少なくとも、気にしていない人がほどんどです。

モラハラを受けている人が、客観的に悪いことをしていないから、モラハラ夫・妻は、モラハラを受けている人に不満を抱いておらず、また、夫婦関係に問題を感じていない場合が多いのです。

だから、離婚に応じないのです。

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このように、モラハラ夫・妻との離婚では、離婚するか否かで対立する場合が多いので、離婚を切り出す前に弁護士に相談することをお勧めします。
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モラハラ離婚の解決事例

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弁護士 松平幹生(神奈川県弁護士会所属)

当事務所は、離婚に特化し、離婚問題全般に力を入れていますが、中でも、モラルハラスメントの問題の解決に積極的に取り組んでいます。 離婚で相談にお越しになる方の中には、モラルハラスメントで苦しんでいる方が多くいらっしゃいますが、そのような方が、その苦しみから解放されて自由になるため、力になりたいと思っています。 当サイトにはじめてアクセスされた方はまずはこちらをお読みください。 弁護士紹介/ パートナーと離婚したい方へ/ パートナーに離婚したいと言われた方へ
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