相手の正確な収入がわからない場合


夫婦にもかかわらず、相手の収入が正確にわからず、資料も入手できないという人が、意外に多くいます.

特に、モラハラ案件のように、相手が力関係で優位に立っているケースでは、給与明細を一度も見せてもらったことがないなど、相手の収入を全然把握できていないケースがよくあります.

しかし、相手の収入がわからないために、婚姻費用を算出できないということは、ないと考えて大丈夫です.


まず、相手の住民税の課税証明書を役所で取得するという方法があります これに、相手の収入が記載されています.

課税証明書は、配偶者で、住民票上の住所が一緒であれば、取得することができます.
毎年6月ころに、前年度の収入がわかる課税証明書の取得が可能となります.


もし、課税証明書も含め、相手の収入の資料がまったく入手できなかったとしても、問題ありません.

婚姻費用調停においては、最初の段階で、裁判所から双方に収入の資料の提出を求めますが、それに対して、収入の資料を提出しないという人は、皆無といってよいです.

仮に、任意に収入の資料を提出しなければ、勤務先に対して裁判所から照会することもできます(調査嘱託と言います).
そんなことをされたら会社に迷惑がかかりますから、自ら収入の資料を提出するということです.

 

The following two tabs change content below.
アバター

弁護士 松平幹生(神奈川県弁護士会所属)

当事務所は、離婚に特化し、離婚問題全般に力を入れていますが、中でも、モラルハラスメントの問題の解決に積極的に取り組んでいます。 離婚で相談にお越しになる方の中には、モラルハラスメントで苦しんでいる方が多くいらっしゃいますが、そのような方が、その苦しみから解放されて自由になるため、力になりたいと思っています。 当サイトにはじめてアクセスされた方はまずはこちらをお読みください。 弁護士紹介/ パートナーと離婚したい方へ/ パートナーに離婚したいと言われた方へ
アバター

最新記事 by 弁護士 松平幹生(神奈川県弁護士会所属) (全て見る)

モラハラ離婚で弁護士をつけるべき理由タイミング
モラハラ離婚で弁護士をつけるべき理由タイミング