財産分与として自宅不動産の名義移転と5800万円、慰謝料として300万円を受け取る内容の和解離婚が成立した事例(藤沢市)
性別 | 年齢 | 相手年齢 | 職業 | 相手職業 |
---|---|---|---|---|
女性 | 60代 | 60代 | 給与所得者 (会社員・公務員・パート・アルバイト等) |
法人経営者(会社社長・開業医等)・自営業者 |
離婚請求 | 同居中か別居中か | 原因 | 未成年の子ども | 手続き |
---|---|---|---|---|
求められた | 別居中(1か月未満) 相手が出た |
モラルハラスメント・精神的虐待・暴言 配偶者の浮気・不倫・不貞行為 |
なし | 訴訟 |
争点 |
■財産分与 ・金融資産 (預貯金・保険・株式等) ・不動産 ・その他 ■婚姻費用 |
事案
ご相談者である妻は、長年にわたり、医師である夫からのモラハラに耐えながら支え続けたにも関わらず、夫は、愛人を作ったうえ、別居して離婚を求めてきました。
夫の収入は数千万円、夫婦の財産は数億円あり、婚姻費用や財産分与について激しく争われ、最終的に第二審の高等裁判所で和解した事案です。
解決
財産分与として自宅不動産の名義移転と5800万円、慰謝料として300万円を受け取る内容の和解離婚が成立しました。
婚姻費用 | 財産分与 | |
---|---|---|
弁護士介入前 | 提示なし | 提示なし |
弁護士介入後 |
月額41万円 | 自宅不動産と5800万円を受け取る |
弁護士の視点
本件ではまず、婚姻費用が争いになりました。
夫の収入が算定表の上限を超えていたため、算定表の元になった計算方法に立ち返り、貯蓄率を考慮した詳細な主張をした結果、ほぼ当方の主張通りの金額が調停で認められました。
財産分与については、訴訟で激しく争われました。
相手が最も強く主張していたのは、妻が夫の財産を使い込んだり、自分名義に移して隠しているといった主張でした。
夫は何十ページにもわたる主張をしてきましたが、丁寧に反論した結果、この点に関する夫の主張は一切認められませんでした。
もう一つ大きな争点となったのは、医療法人の評価額です。 これについては、純資産額で評価するのが基本と思われましたが、夫の弁護士が少し特殊な主張をしてきました。
詳しい内容はここには書けませんが、夫の主張のうち、「それは認められないだろう」という部分を否定したうえで、それ以外は夫の主張に乗っかるような主張をした結果、第一審ではこちらの主張が全面的に認められました。
夫が控訴し、高等裁判所において、純資産額を基本とする内容の和解が成立しました。
第一審で実質全面勝訴のような内容を勝ち取ったことで、第二審における和解を有利に進めることができたと言えます。
その結果に、ご相談者は大変満足していました。
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弁護士 松平幹生(神奈川県弁護士会所属)
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