モラハラ夫と、年金分割の按分割合を0.5とする内容の協議離婚が早期(1週間)で成立した事例(横浜市金沢区)
性別 | 年齢 | 相手年齢 | 職業 | 相手職業 |
---|---|---|---|---|
女性 |
50代 |
50代 | 給与所得者 (会社員・公務員・パート・アルバイト等) |
給与所得者 (会社員・公務員・パート・アルバイト等) |
離婚請求 | 同居中か別居中か | 原因 | 未成年の子ども | 手続き |
---|---|---|---|---|
求めた | 同居中 |
モラルハラスメント・精神的虐待・暴言 |
なし | 協議 |
争点 |
■その他(年金分割) |
事案
ご相談者である妻は、おかずが気に入らないと怒ってテーブルをひっくり返す、壁を殴って穴を空ける、この家を出て行けと言う、といった夫からのモラハラ・DV行為に耐えられず、離婚を決意し、横浜あおい法律事務所の法律相談にお越しになりました。
解決
年金分割の按分割合を0.5とする内容の協議離婚が成立しました。
年金分割 | |
---|---|
弁護士介入前 | 提示なし |
弁護士介入後 |
按分割合を0.5とする内容で合意 |
弁護士の視点
本件は、受任通知が夫に届いた翌日に、夫から、離婚に応じる旨の連絡がありました。
妻も、それなりの財産を有し、夫の主な財産である不動産は、ほとんど夫の親が資金を出して購入した夫の特有財産であったため、財産分与を求める予定はなく、子どもは成人していたため、年金分割だけ定めればよい事案でした。
年金分割については、離婚後に審判を申し立てる方法をとることにより、夫との間で公正証書を作成する必要がなくなります。
その結果、受任通知の発送から一週間後には離婚協議が成立しました。
多くの離婚事案の中でも、最も早く離婚が成立した事案の一つです。
夫があっさり離婚に応じ、財産分与も請求しないなら、直接夫婦間でやり取りすればよかったと思われるかもしれませんが、ご相談者は、夫と離婚の話をすることに強い恐怖心を抱いており、それができない事案でした。
また、モラハラを受けていた妻は、別居すると夫が激怒するのではないか、何をするか分からないといった強い不安を抱いていることが多いです。
当事務所の多くの過去の事案から、別居後に夫が暴力的な行動にでることはなく、妻の不安は実現しないということが分かっています。
しかし、長い間モラハラを受けてきた妻は、夫が何が原因でキレるかが分からなくなっているため、「別居すると夫が激怒するのではないか」という実際には起こらない不安を抱くことが多いです。
このような妻の別居に対する不安と、別居後に実際に起こることのギャップの説明は、簡単ではないのですが、要するに、夫が同居中に妻を攻撃してくる動機の捉え方にあります。
夫は同居中、単なる「攻撃したい欲求」「いじめたい欲求」を生じて妻を攻撃しているにすぎず、これはモラハラ加害者の本能的な習性のようなもので、そこに合理的な目的や理由は存在しません。
感覚が普通の人とはかけ離れているのです。
普通の感覚を持った妻からすれば、目的や理由なく妻を攻撃する人間がいるなんて想像もつきませんので、自分のどこかが気に入らなくて攻撃してくるのだろうと捉えます。
そう捉えるのも無理もない状況です。
ですが、数多くのモラハラ加害者を分析すると、モラハラ夫が妻を攻撃する動機は、上記のように捉えることができます。
そこで生じているギャップが、モラハラ問題の根本的な部分であり、解決を困難にしている最大の要因と言えます。
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弁護士 松平幹生(神奈川県弁護士会所属)
当事務所は、離婚に特化し、離婚問題全般に力を入れていますが、中でも、モラルハラスメントの問題の解決に積極的に取り組んでいます。
離婚で相談にお越しになる方の中には、モラルハラスメントで苦しんでいる方が多くいらっしゃいますが、そのような方が、その苦しみから解放されて自由になるため、力になりたいと思っています。
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