離婚の種類

1,全体像

 我が国における離婚の方法として、①協議離婚(民法763条)、②調停離婚(家事事件手続法268条1項),③審判離婚(家事事件手続法284条)、④判決離婚(民法770条)、⑤和解・認諾離婚(人事訴訟法37条1項)があります。

 

2,協議離婚

 協議離婚は、結婚の場合と同じように、夫婦2人が離婚する意思を有して作成した離婚届を、役所に提出することで成立する離婚です。

 離婚する2人の氏名、住所、証人2人の署名などの必要事項を記入の上、離婚する2人と証人2名の押印がなされた届出が、役所で受理された時点で離婚が成立します。

 

3,調停離婚

 調停離婚は、家庭裁判所の「調停」という手続を利用して行う離婚です。

 調停とは裁判官1人と良識ある男女1名ずつの調停委員会が、当事者双方の意見を勘案し、助言とともに妥協点を探りながら双方が合意の上で問題を解決すること目指す手続です。

 離婚は可能な限り話し合いで解決できればその方が望ましいことから、訴訟の前に離婚の調停を家庭裁判所に申し立てなければならないことになっています(調停前置主義)。

 

4,審判離婚

 審判離婚は、家庭裁判所が調停が成立しない場合において相当と認めるときに、当事者双方のために衡平に考慮し、一切の事情を考慮して、職権で、事件の解決のため行う必要な審判です。

 

5,判決離婚

 調停、審判を経ても、なおもどちらかが離婚に応じない、又は離婚後の財産分与や親権について争いがあるなどして調停離婚が成立しなかったとき。このような場合、最後の手段として「法律上離婚を認めるべきか」を判断する裁判で離婚を請求することになります。

 この場合には、民法770条1項に規定されている離婚原因が必要なので、離婚を請求する原告は、その訴訟において、離婚原因が存在することを主張・立証しなければ離婚できません。

 離婚原因とはすなわち、

 ①配偶者に不貞な行為があったとき、

 ②配偶者から悪意で遺棄されたとき、

 ③配偶者の生死が三年以上明らかでないとき、

 ④配偶者が強度の精神病にかかり,回復の見込みがないとき、

 ⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき、です。