モラハラ夫と、算定表上適正な金額の養育費を受け取り、財産分与として2700万円を受け取る内容の調停離婚が成立した事例(藤沢市)
性別 | 年齢 | 相手年齢 | 職業 | 相手職業 |
---|---|---|---|---|
女性 | 50代 | 50代 | 専業主婦・無職 | 給与所得者 (会社員・公務員・パート・アルバイト等) |
離婚請求 | 同居中か別居中か | 原因 | 未成年の子ども | 手続き |
---|---|---|---|---|
求めた | 別居中 (4か月) ご相談者が出た |
モラルハラスメント・精神的虐待・暴言 | あり | 協議 |
争点 |
■養育費 ■財産分与 ・金融資産 (預貯金・保険・株式等) ・不動産 ■婚姻費用 |
事案
ご相談者は、相談時点で、夫からの「デブ」「バカ」「出て行け」「生活保護で暮らしやがれ」といった暴言に耐え切れず別居し、離婚調停と婚姻費用調停を申し立てていました。
ところが、その時点では、特に婚姻費用について、お互いの主張が噛み合わず、合意に進みそうもなかったことから、横浜あおい法律事務所の法律相談にお越しになりました。
解決
算定表上適正な金額の養育費を受け取り、財産分与として2700万円を受け取る内容の調停離婚が成立しました。
婚姻費用 | 養育費 | 財産分与 | |
---|---|---|---|
弁護士介入前 | 応じない | 提示なし | 提示なし |
弁護士介入後 |
月額26万円 |
月額16万円 | 2700万円を受け取る |
弁護士の視点
本件では、主に婚姻費用と財産分与が争点となりました。
婚姻費用については、私立高校の学費や大学の学費の加算をするかということや、既払金に含める費用の範囲等について争われました。
夫側が、通常は主張しないような細かい点を多数主張してきたため、弁護士が受任する前は、調停委員も争点を精査できず、合意が見通せない状況でした。
当職が受任することで、争点を整理し、夫の細かい主張について、認めるべき点は認め、反論するべき点は反論するこということをした結果、最終的に私立高校や大学の学費の加算をした、ご相談者が納得する金額で合意に至りました。
財産分与についても、主に自宅不動産の特有財産に関し、夫側が主張できることはすべて主張するといった勢いで、細かい点を主張してきました。
これに対し、認めるべき点は認めたうえで、理論的に成り立たない主張や、証拠がない主張は認めないと争うことで、最終的に依頼者の満足のいく割合で、自宅不動産の財産分与がなされました。
モラハラ事案においては、妻が客観的に悪い妻ではなく、夫は妻を苦しめている自覚がないため、妻が離婚を切り出しても、夫側は離婚に納得できないという態度をとることが多いです。
本件では、妻の離婚意思が固いことから、夫は、離婚自体はやむを得ないと、調停での話し合いに応じていました。
しかし、夫側は「もともと離婚しなくてもよい」ことから、細かいことをネチネチと主張してくる場合が多いです。
夫側は「もともと離婚しなくてもよい」ことから、時間がかかっても良い、むしろその方が妻が苦しむから良い、という態度をとり、合意に向けて互いに協力して進めようという雰囲気でない場合が多いです。
そのような案件で、特に本件のように財産分与金額が大きい場合は、弁護士を立てずに本人だけで進めるのは極めて困難で、調停委員も夫のような面倒くさいタイプには強く言えないので、弁護士を立てないと、本来得られるものも得られず、不利な結果になる恐れがあります。
本件では、当職が受任することで、まず、散らかっていた争点を整理し、的確に反論することで、本来得るべきものを得て、ご相談者も納得して離婚することができたと言えます。
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弁護士 松平幹生(神奈川県弁護士会所属)
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