財産分与の例外

財産分与の協議や分配における例外的な事項を、2つ取り上げます。
 

夫婦の特有財産が分与の対象となる場合

1つ目は、一般的には財産分与の対象とならないと考えられている夫婦の特有財産が,例外的に分与の対象となる場合です。

特有財産は、結婚前から有する財産や、相続や贈与によって一方の配偶者が取得した財産です。原則として特有財産は夫婦が協力して築いた財産ではないので、分与の対象にはなりません。

しかし、他方の配偶者が、その財産の取得、維持、価値の増加に寄与しているということが言えれば、例外的に財産分与の対象となります。

たとえば、夫が不動産会社の経営者として、土地や建物を所有した状態で結婚したとします。結婚後、妻が夫の事業を手伝うようになってから、業績が大幅に向上し、夫の持つ土地や建物の価格が大幅に上昇しました。この場合、夫が持つ土地や建物は、結婚前から持っていた財産ではありますが、妻がその価値上昇に貢献していると考えられ、例外的に財産分与の対象となります。
 

財産分与の際に財産の分け方が1/2にならない場合

2つ目は、財産分与の際に財産の分け方が1/2にならない場合です。

原則として、婚姻中に築いた財産は、半分ずつ分与されます。

しかし、夫婦の一方の格段の努力やスキルにより高額の資産が形成された場合では、財産分与の割合が修正されます。

実際の判例において、夫が画家、妻が作家でそれぞれの収入から生活費を支出し、妻がもっぱら家事を行ってきた事案では、財産形成の寄与度を妻:夫=6:4としました。