モラハラ加害者に対して、一切下手に出ない
別居した後、相手と協議しますが、その際、「離婚に応じない」という相手は、上から目線の態度、高圧的な態度をとってくることがあります。
この、高圧的な態度をとられることも、モラハラ被害者が恐れていることです。
そういった相手に対して、 当事務所ではどのような対応をとるかというと、「一切下手に出ない」という対応を貫きます。
相手は、「離婚に応じてください」と、お願いされたいんですね。
もともと、配偶者に対して優位に立ちたいという欲求が強い人なので、お願いされると、自分が優位に立ったような気になるのだと思います。
そういう相手に対して、下手に出て、「離婚に応じてください」とお願いすることは、ストレス以外の何物でもないですよね。
同居中もストレスを受け続けたのに、別居後もストレスを受けたくないですよね。
当事務所では、そのような、別居してから離婚するまでの間に依頼者が受けるストレスを最小にすることを目指しています。
ですから、当事務所では、「離婚に応じてください」というような、下手に出るような態度は、一切とりません。
「こうこうこういった理由で、あなたが悪いと考えるから、離婚したいんだ」という態度で進めていきます。
そして、このような態度をとった方が、結果的にはうまくいきます。
一般的な交渉においては、時には下手に出ることが必要な場面もあります。
特に日本では、互いに下手に出ることで、円満に交渉を進められるという文化も存在しています。
しかし、このような交渉の仕方は、モラハラ加害者には通用しません。
モラハラ加害者は、被害者が思っているよりも、特殊な感覚や思考の持ち主です。
相手が下手に出ると、自分が正しいと考えてしまったり、攻撃してもよいと考えてしまったりします。
そのため、モラハラ加害者に対して下手に出る交渉方法は、最悪の悪手と言えます。
なお、離婚条件について交渉する中で、早期解決のため、譲歩することはあります。
これは、下手に出るのとは違います。
自分の主張を貫いて最後まで争い、裁判所の判断を得ることも選択できるが、それに時間をかけるよりも、早期に離婚する方を選択する、というもので、自分の意思で判断するものだからです。
弁護士 松平幹生(神奈川県弁護士会所属)
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