モラハラ加害者に対して、一切下手に出ない
目次
1 離婚までのストレスを最小限にする
別居した後、相手と協議しますが、その際、「離婚に応じない」という相手は、上から目線の態度、高圧的な態度をとってくることがあります。
この、高圧的な態度をとられることも、モラハラ被害者が恐れていることです。
そういった相手に対して、 当事務所ではどのような対応をとるかというと、「一切下手に出ない」という対応を貫きます。
相手は、「離婚に応じてください」と、お願いされたいんですね。
もともと、配偶者に対して優位に立ちたいという欲求が強い人なので、お願いされると、自分が優位に立ったような気になるのだと思います。
そういう相手に対して、下手に出て、「離婚に応じてください」とお願いすることは、ストレス以外の何物でもないですよね。
同居中もストレスを受け続けたのに、別居後もストレスを受けたくないですよね。
当事務所では、そのような、別居してから離婚するまでの間に依頼者が受けるストレスを最小にすることを目指しています。
ですから、当事務所では、「離婚に応じてください」というような、下手に出るような態度は、一切とりません。
「こうこうこういった理由で、あなたが悪いと考えるから、離婚したいんだ」という態度で進めていきます。
2 下手に出ない方が結果的にうまくいく
そして、このような態度をとった方が、結果的にはうまくいきます。
一般的な交渉においては、時には下手に出ることが必要な場面もあります。
特に日本では、互いに下手に出ることで、円満に交渉を進められるという文化も存在しています。
しかし、このような交渉の仕方は、モラハラ加害者には通用しません。
モラハラ加害者は、被害者が思っているよりも、特殊な感覚や思考の持ち主です。
相手が下手に出ると、攻撃してもよいと考えてしまったりします。
※攻撃してもよいと「考える」と書きましたが、厳密に言うと、正確ではありません。
どちらかというと、本能的な習性により「攻撃したい欲求」が生じてしまう、という説明の方がわかりやすいと思います。
要するに、「弱そうに見えるものを目の前にすると、攻撃したくなっちゃう、いじめたくなっちゃう」ということで、脳がそのような構造になっているとしか思えないのがモラハラ加害者です。
そのため、モラハラ加害者に対して下手に出る交渉方法は、最悪の悪手と言えます。
3 相手が怒るのではないかと恐れる必要はない
強気に出るとモラハラ加害者は怒ったり、強く反発してくるのではないかと恐れる人がいますが、恐れる必要はありません。
まず、自分が悪いことをしていないのに、相手が怒ることはありません。
こう言うと、長年モラハラを受けてきた人は、「そうは言っても、悪いことしてないのにずっとキレられてきた」と思うかもしれません。
しかし、その場合も、モラハラ加害者は怒ってはいないと考えて間違いありません。
モラハラ加害者は、「怒っているような言動をすることで、優位に立ち、支配しようとしている」と受け止めた方がよいです。
そしてそれを、本能レベルで無意識にやっているのがモラハラ加害者です。
4 交渉において合理的な目的のために譲歩することは下手に出るのとは違う
なお、離婚条件について交渉する中で、早期解決のため、譲歩することはあります。
これは、下手に出るのとは違います。
自分の主張を貫いて最後まで争い、裁判所の判断を得ることも選択できるが、それに時間をかけるよりも、早期に離婚する方を選択する、というもので、自分の意思で判断するものだからです。
当事務所は、モラハラ離婚を専門に取り扱い、モラハラ加害者の思考パターンや感覚を熟知しており、それを交渉に生かすことができますので、離婚でお悩みの方は、是非一度無料相談にお越しください。

弁護士 松平幹生(神奈川県弁護士会所属)

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