モラハラ夫の特徴

   当事務所には、モラハラを受けた被害者の方が多くご相談にいらっしゃいます。
被害者の方の話を聞いていると、モラハラ夫には共通する特徴があることに気が付きます。モラハラ夫の特徴には以下のようなものがあります。

 

表の顔と裏の顔の2面性を持つ(外面がよい)

モラルハラスメント夫の代表的な特徴としてよく言われるのが2面性です。世間的には「いい人」「立派な人」で通っていることが多く、友人や親に相談しても、「あんないい人がそこまで怒るなんて、あなたが何か気に触るようなことをしたんじゃないの?」と言われてしまい、むしろ自分が悪者にされてしまうこともあります。また、外からは深刻さがわからないため、真面目に受け止めてもらうことができず、「夫婦なんてそんなもんよ」と言われ、自分の本当の苦しみに気付いてもらえないことも多いです。外では「いい人」に見えることから、逆に周囲から羨ましがられることさえあります。モラハラ加害者は、他人から賞賛されたいという気持ちが強いため、外面をよくして他人からの評価を高めようとします。裏の顔は家の中という閉ざされた空間でしか見せません。その結果、被害者はますます孤立してしまうことになります。
※たまに、店員などに対してもモラハラ的態度をとる人もいます。
店員も、「手痛い反撃をしてこない、攻撃しやすい相手」という意味では、家の中にいる妻と同じだからです。

 

いきなり無視を始める

ちょっとしたきっかけで不機嫌になり、長期間にわたり無視を続けます。家中の物に当たり散らし、「俺は怒っている」というオーラを放ちます。しかしなぜ怒っているのか、どうして欲しいのかのという欲求をはっきりとは言いません。「何か私が悪いことをした?」と聞けば「言わなければわからないのか!」と怒鳴りつけ、さらに無視を続けます。
被害者も、自分が何か悪いことをした結果相手が怒り出したのであれば、予想できますし、納得もしやすいです。しかし、モラハラ加害者は、「え?そんなことでそんなにキレる?」というちょっとしたきっかけで突然不機嫌になります。被害者は、キレることを予想できず、その分ダメージも大きいです。それまで家の中の空気が穏やかだったのに、突然空気が悪くなり、ピリピリします。このようなことは、普通の家庭では起こっていない、異常な事態です。
また、なぜ怒っているのかやどうして欲しいのかをはっきり言わないのは、そこまで不機嫌になるほどの理由が最初からないからです。単に、相手に優位に立ちたい、支配したいという動機で不機嫌な態度をとっているからです。モラハラ加害者は、不機嫌を被害者にぶつけて優位に立った気になれればよいので、不機嫌の原因を取り除いて解決して欲しいとは思っていません。
※無視というのは、本当に酷い精神的虐待ですが、他人からはその酷さがわかりにくいです。
「無視されたらどんな気持ちになるのか」について真剣に考えたことがある人にしか、無視の辛さは伝わりにくいです。

 

何もかも人のせいにする(他罰的、外罰的)

何でも他人のせいにするというのもモラハラ夫の典型的な特徴です。家でなにかあれば妻のせい、仕事で何かあると上司のせい、と常に自分で責任を取らずに人に責任転嫁をします。究極的に外罰的なのがモラハラ夫です。モラハラ夫は劣等感が強いため、自分に落ち度があると認めることを極度に恐れます。そのため、すべて他人のせいにするという楽な道を選びます。楽な代わりに成長もありません。

 

「後だしじゃんけん」(ダブルバインド)

何かやれば「なぜやったのだ!」と怒鳴り、やらなければ「なぜやらないのだ!」と怒ります。例えば、「今夜のおかずは何がいい?」と聞くと、「そんなこと聞かなければわからないのか!」と怒りますが、聞かないと「俺にこんなものを食べろというのか。なぜ聞かなかったのだ」と怒ります。どうして欲しいかは最初から決まっておらず、相手が行動したのを見て、後出しでその行動を責めますどっちを選択しても怒られ、責められるため、被害者はどうしてよいかわからなくなります。これをダブルバインドとも言います。ダブルバインドは、モラハラ夫が妻に優位に立つためによく使われる典型的な手段です。このことから、モラハラ夫は、「こうして欲しい」という正解を持っているわけではなく、妻を責めること自体が目的だということがよくわかります。

言葉攻めで心をつぶす

モラハラ夫は「バカ」や「お前なんか死んでしまえ」といった、むやみやたらにひどい言葉を投げつけるだけではありません。モラハラ夫は、被害者が「絶対に人には言われたくないこと」を探り出して言ってきます。例えば、「どんな育ち方をしたんだ」や「それでも母親か」など相手の弱いと思う部分を集中的に攻撃してきます。決して知能が高いわけではありませんが(モラハラする人は知能が高いと言われることもありますが、私の経験によれば、知能の高さとモラハラ度に相関関係ありません。モラハラ夫には知能が高い人から低い人までいます)、相手の弱点を察知する能力には長けています(そんな能力、普通の人は身に付けたいと思わないですよね。「俺、他人の弱点を察知するのが得意なんだ」って言ってる人がいたら引いてしまいますね。
おそらく、常に他人に対して優位に立ちたいと思って生活していた結果自然に身に付いた悪の能力だと思います)。また、ただ罵倒や叱責という形ではなく、口調だけは静かに穏やかに、しかし執拗に攻めてくることもあります。何を言っても否定したり、揚げ足をとったり、いかに被害者が悪いことをしたのか、ダメな人間なのかを延々と言ってきたりします。これは、被害者の心をずたずたに傷つけ、弱らせ、被害者が夫の思い通りに動くようにするためです。

 

ハネムーン期とモラハラ期を繰り返す

何週間も不機嫌な状態が続いていたかと思えば、急に機嫌がよくなります。機嫌がよい時は、優しさを見せることもあります。こういう平穏な時期(ハネムーン期)とモラハラ期が繰り返されるのが特徴です。
被害者は、夫との関係をよくしようと努力するポジティブな性格の人が多く、平穏な時期が続くことを期待してしまいます。しかし、モラハラ期は繰り返し訪れ、その期待はすぐに裏切られます。こういったことを繰り返していると、加害者が少し不機嫌になっただけで、被害者はその後にモラハラ期が来ることを予想し、過剰に恐れるようになります。これは、脅威を実際より大きく見積もることを意味します。その結果、被害者は、加害者の顔色ばかりうかがうようになり、ビクビクしながら生活するようになります。
また、加害者の不機嫌状態が終わると、被害者はホッとします。それを脳は報酬と受け止めてしまいます。被害者が悪いことをしていないのに、加害者が勝手にキレて、それがもとに戻っただけなのに、被害者はそれを報酬だと受け止めてしまうわけですから、かなり危険な状態と言えます。これにより、被害者は、加害者が少し不機嫌になるだけで、早く機嫌が直って欲しいと思うようになり、悪くないのに謝ったり、下手に出たりしてしまいます。こうして支配の構造が出来上がっていきます

 

モラハラ環境で育った

モラハラ夫は、モラハラ環境で育っていることも多いです。モラハラ環境で育つと、人間関係を勝つか負けるかだけで捉えるようになる傾向があります弱みを見せたら負け、弱い者は攻撃されても仕方がないという価値観を持つようになります。そういう家庭で育っているので、それが当たり前の感覚であり、異常であることに気付けません。被害者は、他人に対して思いやりを持つべきだといった価値観は、人間なら全員が持っているはずだという前提で生きていますが、加害者は最初からそういう価値観を持っていないということです。
加害者は、自分の父親が母親や自分にしていたことを、妻や子どもに対してしているといった状況となるわけです。ここからわかることは、モラハラは子に受け継がれていく可能性があるということです。お子さんがいる場合、その子をモラハラ加害者に育てないためにも、早く離れることを検討した方がよいと言えます。

 

以上が代表的なモラハラ夫の特徴です。モラルハラスメントの被害者は「私が間違っているのかもしれない」、「私が悪いのかもしれない」と思わされて我慢している方が多いのですが、まずは自分が被害者だということに気付くことが重要です。我慢していても、ストレスが消えてなくなることはなく、貯まっていきます。

モラルハラスメントは、一人では解決が困難です。モラルハラスメントの被害にあわれている方は、一人で悩まず、まずは当事務所までご相談下さい。

 

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弁護士 松平幹生(神奈川県弁護士会所属)

当事務所は、離婚に特化し、離婚問題全般に力を入れていますが、中でも、モラルハラスメントの問題の解決に積極的に取り組んでいます。 離婚で相談にお越しになる方の中には、モラルハラスメントで苦しんでいる方が多くいらっしゃいますが、そのような方が、その苦しみから解放されて自由になるため、力になりたいと思っています。 当サイトにはじめてアクセスされた方はまずはこちらをお読みください。 弁護士紹介/ パートナーと離婚したい方へ/ パートナーに離婚したいと言われた方へ
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